神宝山法皇院と号す。 真言宗。 聖徳太子創建とも伝えられ、古くは伊勢山田にあったと伝えられる。 弘安年中(1278〜88)火災を受け、後宇多法皇(1301〜08在位)の勅命にて伊勢神宮の神官である額田部実澄と忍性上人により再建。 明応年間(1492〜1501)戦火により焼失。 文亀3年(1503)大福村にて再建。 しかし大福村は低湿地のため寛文2年(1662)東方村へ移転。 現在の山門は江戸時代建立という。 現本堂は明治22年(1889)再建。 本堂横に聖天堂あり、秘仏である大聖歓喜天を祀る。 戦災の際に聖天堂に焼夷弾が落ちたが、厨子の宝珠が発火栓をふせいだため、伽藍の焼失を免れた。 主な寺宝に鎌倉時代作の「釈迦八相成道図」、室町時代作の「忍性上人画像」、「額田部実澄画像」、文亀元年の「大福田寺勧進状」(以上4点は奈良国立博物館に保管を委託)。 他に文亀3年作の本尊「阿弥陀如来立像」、後宇多法皇の「寺領安堵の綸旨」、永禄10年(1508)の「禁制札」、「阿弥陀三尊毛曼荼羅」など多数ある。 主な行事として2月の節分祭、4月1日〜2日の桑名聖天大祭、8月20日の引阿弥会式があり、4月2日には「伊勢大神楽」が奉納される。
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