走井山と号す。 真言宗。 走井山観音と呼ばれる。 本尊「千手観音立像」は平安時代の作。 樟の一本造り。 像高165.3cm。 桑名藩主松平(久松)定重が矢田城跡に本堂を再建。 市内に現存する寺院建築としてはもっとも古いと推定される。 松平(久松)家の家紋である梅鉢紋が本堂の屋根瓦や石灯籠に残っている。 当寺付近から伊勢湾全体及び鈴鹿山脈一帯が見通せる景勝の地であり、訪れる人も多く、船絵馬や俳諧札、算額などが本堂に奉納されている。 本堂横の太子堂は明和年中(1764〜72)に桑名大工中によって建立。 しかし平成2年(1990)2月火災のため惜しくも焼失。 境内に「仏足石」があり、墓地には古い五輪塔や庚申碑がある。 毎年8月9日〜10日に本尊の開帳あり、十日観音として参詣人が多い。
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