【七和三号窯】
 
嘉例川の東の丘陵に位置する平安時代の遺跡。
試掘調査によって新たに発見された。
窯体1基とそれに伴う灰原が確認された。
窯体は推定で全長7m、幅1.5m、灰原は東西18m、南北8mの規模である。
遺物は灰釉陶器とよばれる陶器が出土している。
灰釉陶器は平安時代に広域流通した焼物であり、平安京等での出土事例も知られる。
七和3号窯の操業年代はこうした事例等から10世紀前半頃と推定される。
出土した器種は椀、輪花椀、皿、輪花皿、段皿、瓶、甕などである。
七和地区では1・2号窯に次ぐ3基目の窯の発見であり、継続的に窯業生産が営まれていたことが明らかになった。
後世の撹乱もなく、保存状態の非常に良好な遺跡である。


 
遠景   近景   窯体検出状況
 
 
   
 
窯体検出状況   灰層断面   灰層断面
 
 
   
 
遺物出土状況   作業風景   出土遺物
 
 
     
 
出土遺物   出土遺物