宗祖日蓮（1222-1282）立正大師の真蹟になる大曼荼羅で、本門の本尊として、これに向って題目（南無妙法蓮華経）を唱えるところが本門の戒壇であるとされている。
中央に題目、その左右に多宝如来、釈迦牟尼仏を始めとして、菩薩から天照大神、天台大師、伝教大師等31を記し、上下左右の四隅に大きく、大持国天王、大広目天王、大毘沙門天王、大増長天王とあり、中央やや左よりの下部に日蓮の署名、右下隅大広目天王の左傍に釈子日目授与之、左下隅大増長天王の右傍に弘安二
年歳己卯二月日とある。
弘安2年（1279）に認められた大曼荼羅は、現在11幅、この本尊は大正7年日蓮宗の宗宝調査会によって「宗宝」となった。
上記日目とは、大石寺九老僧の中老僧になった僧で元弘3年（1333）に没している。
寿量寺は文明元年（1469）頃、妙蓮寺と称し、同寺中興の傑僧日意（～1519）によって、この大曼荼羅はもたらされた。
日意は聡明、博識で身延山第12代でもあった。
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