指定文化財区分
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県指定文化財 
指定文化財種別
有形文化財 
指定文化財種類
工芸品 
指定文化財名称
太刀 銘 勢州桑名郡益田庄藤原朝臣村正作 天文十二年五月 附 四弁花繋文錦包糸巻太刀拵

たち めい せいしゅうくわなぐんますだのしょうふじわらのあ そんむらまささく てんぶんじゅうにねん ごがつ つけたり しべんかつなぎもんにしきつつみいとまきたちこしらえ
数量
2口 
形状
A:刃長 75.9cm
B:刃長 75.8cm 
年代
室町時代(1543年) 
指定日
平成28年2月3日 
所有者名
桑名神社・中臣神社 
所有者住所
桑名市本町46 
管理者名
桑名市博物館 
解説
 室町・戦国時代に、桑名の刀匠である村正が制作した2口の太刀です。Aには「春日大明神」(中臣神社の旧称)、Bには「三崎大明神」(桑名神社の旧称)と刻まれており、それぞれの神社に奉納されたものです。いずれも四弁花繋文錦糸巻太刀拵におさめられています。

 村正は、美濃国(今の岐阜県)の兼定・兼元、備前国(今の岡山県)の勝光・祐定らとともに、室町時代後期を代表する名工である。今回の指定となる村正は、その3代目といわれている。村正は桑名を拠点に活動しており、その秀でた作風から、「妖刀村正」としても知られています。

 この太刀は、戦国時代の桑名における刀工の存在を実証するとともに、伊勢国(三重県)における工芸技術の典型的なものであり、さらには2口の太刀が同時に制作・奉納されたという文化史的意味からも価値が高いものです。